不屈の名作「リバースウィーブ」徹底研究!〜アイテムに盛り込まれたこだわりを紹介〜

一枚で着られて、着心地も良い。できれば耐久性も・・・そんな最高のトレーナーやスウェットがあったら良いのに。そんなことを思ったことはありませんか?

トレーナー、スウェット、パーカー、多くの方のワードローブに一枚はあるコーディネートの必需品。老いも若いも、男性も女性も、シーンを選ばず特にカジュアルやストリートスタイルで重宝されるアイテムですよね。そんなアイテムということもあって、昨今多くのアパレルブランドがスウェット関連のアイテムを販売しています。そしてその中でも特に人気の高いのが「リバースウィーブ」と呼ばれるチャンピオン社のスウェット。

車には名車、小説に名著があるように、スウェットの名品と呼ばれるリバースウィーブについて深掘りしたいと思います。

リバースウィーブってなに?

リバースウィーブとは、特定の織り技術が用いられて造られるスウェット製品のことです。通常スウェットシャツや、スウェットパンツの生地は縦糸と横糸が編まれていますが、

一般的なスウェットに使われる生地は性質として洗濯や使用が重なると縦方向に伸びていきます。ところがリバースウィーブは縦糸と横糸の編む方向を逆にすることで、その性質を打ち消し、伸びにくい性質を獲得しました。

この性質により、度重なる使用や洗濯にも耐え、長く使えるスウェットとして多くの方に愛用されている製品となりました。

ちなみにリバースウィーブは1934年に開発され、1950年にアメリカのアパレルブランド「チャンピオン」によって特許申請されました。以降チャンピオンのスウェットは長持ち、高品質と行った触書きで人気を博し、現行の製品はもとより数十年前に製造された製品であっても今尚高い人気を集めています。

また現在では他ブランドもこの特許と同様な製法を用いた製品を開発しており、今やリバースウィーブはスウェットの代名詞と言えるほど一般的な仕様になっています。

その他、リバースウィーブの特徴

リバースウィーブがなんなのかが分かったところで、ここからはそのディティールについてご紹介します。年代やそれによって異なる製法を見ていくと最先端技術がいつでも一番良いとは限らないことが分かってきますよ。

・着ることで自分のものになっていく

レザージャケットや、ジーンズなどのアイテムは使うごとに身体に馴染むと言われことがありますが、スウェットで言えば断然リバースウィーブが馴染みます。着用し、洗濯を繰り返すことで、生地自体が着用者の身体の特徴にフィットしていく、そんな感覚でしょうか。

耐久性があるからこそ実現する経年成長の楽しみを、リバースウィーブを愛用する多くの方が感じられているのではと思います。

・プロトレーニングウェアとしてのアイデンティティ

チャンピオン社はアスリートが使用することを前提とされているのか他社のスウェットに比べ、頑丈に造られている印象です。(その分お値段にも反映されますが)

またライニングの起毛は保温性が高く、肌触りもGOOD、屈強なスウェット界の雄といった外見の反面、見えない部分にも使用者に対する配慮が行き届いていますね。

新旧リバースウィーブのあれこれ

現在市場に出回っているリバースウィーブは大きく年代やタグのデザインによって分類されています。単色タグやトリコタグなどと年代の解説したいところですが、少々マニアックになるため、今回はビンテージモデルを選ばれる際のポイントを少しだけご紹介します。

・使用素材

一般的なスウェットに用いられるジャージー素材の基本は綿です。しかし綿だけは柔軟力に欠けてしまいます。激しい運動をカバーするような伸び縮みするスウェットには綿に少量のポリエステルやレーヨンなどを混ぜたものが一般的です。

このような人工素材が用いられたものは、綿製よりも光沢やツヤ感があるなどと見た目にも異なります。またポリエステルが混ざっているものは綿100%よりも耐久性がよく、アクリルが混ざっているものは保温性が優れているなど、機能面にも特徴があります。

リバースウィーブの人気モデルをご紹介

・ワンポイントロゴ

胸と袖口にチャンピオンのロゴを配したモデルです。シンプルなデザインゆえスタイルを選ぶことなく多くの方に愛用されている定番モデル。

・3連プリント

胸の部分に三段になったテキストプリントが配されているもの。古着界隈では希少価値も高く

アーチ状に湾曲したデザインほど人気が高いと言われています。

・カレッジもの

アメリカの大学名がプリントされたモデルです。リバースウィーブが開発された1930年代から造られているデザインで、50年代以降は学生の普段着としても販売されていました。

まとめ

ここまでお読みいただき、いかに本気で作られたスウェットであるかということがお分かりいただけたかと思います。長く愛せるスウェットをお探しの方、快適な着心地のスウェットをという方で、リバースウィーブ未経験の方は、一度は袖を通して見られてはいかがでしょうか。