ベースボールキャップの雄といえばニューエラ社のキャップ。多くのメジャーリーガーが試合中に着用し、チームオフィシャルのグッズとしても使われていますよね。
ニューエラ社のBBキャップはフラットブリム、カーブドブリムなど様々なタイプのキャップが販売されていますが、今回はそれらのブリムに貼られたステッカーについて深掘りしてみたいと思います。普通に被っていたそのキャップ、シールはついたままでしょうか?それとも最初からついていなかったとか・・・
今回はニューエラのBBキャップのシールについて深掘りします。
シールの持つ意味
シール、シールと書いておりますが「シール?・・・」という方のため、画像の男性が被っているキャップのつばに貼られているものがそれです。
いきなり結論から書くと、このシールはニューエラ社オリジナルの製品にしか貼られません。海外のストリートなどで大量に売られているBBキャップや、模して作られたフェイク商品にはついていないこともあるため注意が必要です。
ちなみにこのシールには「9TWENTY ADJUSTABLE」などといった数字や文字が書かれていますが、それらについても少しだけ。
・「59FIFTY ・9TWENTY」はモデル名
シールのセンターに書かれているこれらの文字はキャップのモデルを意味しています。
中には「LP 9FIFTY」とか、「RC 9TWENTY」といった冠がつくモデルもあり、
LPは「Low Profile = クラウンが低い」、RPは「Retro Crown = 柔らかく低めのクラウン」などはベースから派生したバリエーションモデルになります。
・円の下に書かれた 734 の意味
モデル名の下に書かれている分数はそのキャップのサイズを意味します。(インチサイズ)
さらに下部にcm表記があるものや、調節機能があるタイプは「ADJUSTABLE」と書かれているものもあり、キャップのサイズを選ぶ時の目安にしましょう。
・シールの色
過去にはレッド、グリーン、ブルーなどがありましたが、現在のシールの色は、現在ゴールドとシルバーが主流です。サイズ調節機能があるものは「シルバー」、ないものは「ゴールド」と覚えておくと便利です。
シールを剥がさないのにはワケがある
近年では定番アイテムとして場所を問わずよく見かけるようになったこのキャップですが、よくよく帽子のツバを見てみるとシールが貼ってあるままのものがあることがあります。
上記にあるように、「シール = 品質やサイズ表記」なので、着用する際に剥がしてしまっても問題ありません。むしろ衣類についたサイズや品質シールを付けたままにしておくなんて、逆に見っともないと思われる方も多いのではないでしょうか。
しかしそこには納得の理由がありました。
ブラック・アメリカンカルチャーの影響
最近ではあまり見かけませんが、80年代、90年代当時、アメリカのHIPHOPアーティストたちは、ヤンキースやドジャースなどのBBキャップを頻繁に着用していました。PVなどで確認するとよくお分りいただけます。
自分の地元のチームのBBキャップを被ることで、自らのアイデンティーを主張する。
その際、キャップはフェイク品であってはならない。オリジナルであることの証明のためにシールを剥がさないまま。そんな習慣が次第に転じて、シールを剥がさないまま=カッコいいとなっていったようです。
ちなみに、一般的には「シールが有る=正規で購入した品」となりそうですが、彼らの間では「シールが有る = 悪さをしたこと(正規から盗んだ品)」であることという武勇を讃えるような受け止め方もされていたようです。
シールが剥がれてしまった時の対処法
お気に入りのキャップを何度も使っているうちに貼ってあるシールが剥がれてしまうこともあると思います。そんな時はテープのりを全面に塗って貼り直すと復活しますよ。
ちなみに、シール一旦剥がして、内側に張り直す方もいらっしゃるようです。先ほどの例のように本物&偽物に頓着しない方にもオススメです。
結局は貼る派、剥がす派?
ここまで読まれたら、もうシールについて理解が深まっていると思います。貼っておくか、剥がすか、好みに従っていただければOKです。
蛇足ではありますが、あえて付け加えるのなら、キャップのスタイルに合わせて決められるといいのかなと思います。
例えばこのキャップは長年ファンだったチーム、あるいはアーティストへの敬意を込めてシールを貼ったままにしておくとか。わりと小ぎれいな格好に合わせることが多いからシールはいらないとか。スタイルやシーンに合わせて決められてはいかがでしょうか。
まとめ
以上がニューエラのキャップシールにまつわるお話のご紹介です。「美は細部に宿る」という言葉がありますが、ファッションもディティールへのこだわりに有るのかもしれませんね。
些細なことだからこそ、こだわりを持ちたい。そんなことを思わされるトピックでした。