「洋服をおしゃれに魅せられるかどうかはサイズにかかっている」といってもいいほど、サイジングは見た目の印象を左右する大事なポイントです。スタイルが抜群に良い方であればどんなものでも似合ってしまいますが、一般的な体型の方はまずサイジングに目を向けてみてください。
今回はどうしたら映えるコーディネートになるのか、実際にいくつかの例をあげながら、サイジングについて学びつつ、ご紹介いたします。
アウターのサイジングはどこを一番見るべきか。
サイジング、サイジングと書いておりますが、「何それ?S、M、L、じゃいけないの?」という方にサイジングについてご説明します。
まずは画像の男性の着ているブルゾン。ミリタリー系テイストで無骨なデザインに男らしさを感じさせるアウターです。ミルスペックのアウターは時代を問わずいつでも高い人気があります。近年はバブワーなどを代表にハンティングジャケットも見かける機会が増えました。
こういったジャケットを選ばれる際は当然、ご自身の身体に合わせて選ばれると思いますが、その際『インナーにセーターを着るから大き目が良いかな』とか、『ちょっと痩せるからキツめでも良いかな』など、主に身幅(脇下から脇下の尺)を気にされていませんか?確かに身幅はとても大事ですが、そこから一歩踏み込んで着丈(ジャケットの縦の長さ)も注意していただきたいところ。理由は”着丈次第で見た目の印象がガラリと変わる”ためです。今回の例のようなブルゾンは基本、腰骨のあたりがベストサイズ。それ以上でも以下でも着こなすことは難しいです。もちろん、肩幅やそで丈も重要です。そで丈は直す(短くする)ことや、折り返して着ることができます。一方、着丈はそう簡単に直すことができません。
アウターの着丈については、特に印象を決める最重要ポイントとして、選ばれる際に吟味していただきたいと思います。
短足に見えないためのサイジング
画像の男性について、パッとみた印象はどうでしょうか。カラーリングに関してはモノトーンでまとまっており、シックでスタイリッシュな印象を受けますが、気持ち足が短く見えませんか?
さて、この短足問題。この問題は人種や骨格の特性なため解決するのは難しい問題です。しかし、なんとかそのイメージサイジングで目立たなくすることはできるでしょう。
こちらのコーデの場合は、ジャストフィットサイズのボトムスがよくありません。腰やお尻の位置が露骨に目立ってしまっていて、足の短さを強調してしまっています。一方でトップスに同系色を使っているのは、胴と足の境目をぼやかす効果があるためいいチョイスですね。足元の白スニーカーは、足首と足の境目が強調されてしまっているためよくありません。
足の短さを隠したいと思われる方は、
・ジャストサイズのボトムスよりもワイドなシルエットのもの
・ウエストラインが高く、股上の長いもの
上記を意識して選ばれると良いでしょう。スニーカーもパンツと同系色のものを選ばれるとより足が長く見えます。
サイジングを気にしないTシャツといってもこんなに違う
これまでの説明ではよく分からない。といった方のためにもっと極端な例をご用意しました。まずは下の二つの画像をご覧ください。
両者の背丈はそれほど違いがありません。左の男性はルーズなサイズ感のTシャツを着ていて肩幅は落ちています。この男性の着ているTシャツは近年流行しているドロップショルダータイプのTシャツではなく、単にオーバーサイズのものを着ているところもポイントです。一方右の男性は、鍛えられているのかなかなかいい体つきをしていますが、Tシャツはスタンダードなデザインのものでサイズはジャストサイズですね。
もうお分かりいただけていると思いますが、見た目だけに限って言えば右の男性のサイズ感の方が好印象に取られるでしょう。ただ、このケースはTシャツを例にしており、ひょっとすると左の方はボディラインをあえて隠す目的でルーズなサイジングをされているのかもしれません。
また華奢な方がTシャツを着る場合、ジャストサイズで着たとしても、体のラインが露わになることで、貧相なイメージへと繋がりがち。上手に着こなすには、襟やプリント、柄などのデザインやアクセサリーなどの小物遣いで視線をそらしてあげると良いでしょう。
まとめ
以上が映える着こなし、サイズで変わる印象についての解説記事になります。衣類の購入時にサイズを選ばれる際、実際に着てみることがいかに大切かお分りいただけたのではないでしょうか。またアイテム毎のサイズ選びでは、ボディラインが露わに出るものほどシビアなサイズ選びがそのまま見た目の印象に繋がり、その効果はシャツ、ジャケット、コートと上に重なるほど曖昧になっていくことがお分りいただけたと思います。
お買い物の際はこれらのポイントを少しだけでも意識されると、映える着こなしにつながると思いますよ。